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最先端歯科医療機器による健康長寿社会の実現

日本歯科用品商協同組合連合会第49回通常総会が6月21日東京、芝パークホテルにて開催され、特別研修会では日本歯科医師会、日本歯科医学会、日本歯科商工会の3者の協議によって作成、2007年4月に厚労省医政局経済化に提出された「歯科医療機器産業ビジョン」案−最先端歯科医療による健康長寿社会の実現−について解説があった、歯科医療の現状と方向性についてわかりやすくまとめられているので、ここにその概要を報告させていただきます。

<前略>歯科医療機器産業ビジョンの策定〜

歯科医療機器産業を取り巻く背景

歯科医療に対する国民の意識の変化

(1) 歯科保健・医療に対する国民二一ズの変化
国民調査の結果より身体の健康に満足している人は67.3%であるのに対し、口腔の健康に満足
している人は46.O%で、満足している人の割合が低く、その不満は、歯の色、口の臭い、歯並び
等が原因になっている(図表1〜3)。

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さらに歯科医院での定期ケアが必要だと思っている人の割合が79.2%であるのに対し、実際に定期ケアを受けている人の割合は25.9%と低い値である(図表4〜6)。

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このように、国民の高度歯科医療と予防に対する意識が高まってきており、インフォームドコンセントやセカンドオピニオンの普及、さらに小児・学童・高齢者・障害者への定期的予防診療の促進やそれに伴う歯科器材、施設など環境の整備が必要である。

(2) 健康に関する情報への関心の高揚
歯科疾患に対する治療だけではなく、予防、矯正、審美など健康や美しさに強い関心を持つ国民が増加し、自已に提供される医療を主体的に選択することが今後予測される。これまで以上に歯科医療機器の有用性や歯科治療方法等について情報提供が望まれ、これらの分野における国民の二一ズに応えるための製品を提供することが必要である。
(3) 在宅歯科医療に対する二一ズの増加
我が国は既に高齢杜会に突入し、歯科医院への来院が困難な患者が増加している。高齢者の口腔ケアに対する取り組みはQOLの維痔とも関わりが深く、在宅歯科医療に対する取り組みが今後より一層必要となる。 
 
患者安全への対応の必要性
(1) 歯科医療安全対策と歯科医療機器
(2) 生物由来製品、高度管理医療機器への対応 <中略>

我が国における窟科疾患の構造と8020運動の推進

(1) 歯科を取り巻く杜会状況
我が国の総人口は平成17年以降、減少する傾向にある。しかし一方で歯科診療所数は増加を続けており、1歯科診療所に対する患者数は減少している(図表7)。

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① 人口の減少:我が国の人口は平成17年をピークに減少時代へ入った(図表8)。

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② 高鈴者の増加:65歳以上の人口は平成16年10月1日実施の国勢調査時において2,487万人で、総人口に占める割合は19.5%となり、過去最高となっている。
③ 歯科医院施設数の増加:平成17年7月末で約67,OOO施設であり、今後も年間数百施設以上の増加が予想される(図表9)。


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(2) 疾病構造の変化
これまで歯科医院における医療はう蝕治療や補綴治療が中心であった。しかし治療技術の進歩や予防意識の向上によるう蝕罹患率の低下、なるべく自身の歯を長持ちさせようとする保存的治療の普及、これに伴う残存歯数の増加による歯周病罹患率の上昇など、歯科疾患の構造は以前とは大きく様変わりしている。その背景には、上記のように高齢者の増加や出生率の低下による若年層の減少による人口構成の変化、摂食物の軟性化や摂食行動の個性化などの食生活の変化などの要因が存在しており、これらが絡み合って個々の患者における病態を極めて複雑なものにしているため、定型的な治療方針や治療法のみですべての症例に対応することは困難になってきている。
① う蝕の減少と歯周病の増加(図表10,11)

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② 現在歯数の増加と歯の平均寿命の関係(図表12,13)

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(3)8020運動の推進 <中略>

(4) 歯科疾患と全身疾患の関係
近年の研究により、歯周疾患と全身疾患の関連性が明らかにされつつある。例えば糖尿病、細菌性心内膜炎などの心疾患、動脈硬化などの循環系疾患、低体重児出産、早産、肺炎などの呼吸器系疾患、骨粗しょう症、腎炎、関節炎の発症や憎悪等の全身疾患と歯周病との関係が明確になってきている。また咬合と咀嚼機能を可能な限り正常に維持することが寝たきり老人の発生を抑え、認知症等の進行抑制や改善をもたらすなど、高齢者の健康長寿化につながるとして注目されている。このような歯科疾患と全身疾患の関係に関する研究成果を今後は歯学教育へ導入した上で、臨床現場へ活用することが必要である。
① 咬合と咀嚼と長寿の関係(図表14)

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② 歯周病と全身疾患の関係(図表15,16)

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(5) 国民医療費節減への期待
急速な高鈴化の進展により生活習慣病の罹患率が増加することで、国民医療費のさらなる増大が見込まれている。高齢者(65歳以上)における残存歯数別の患者一人あたりの五ヶ月平均医科医療費を調査した結果、20本以上の場合は19,750円、10〜14本の場合は23,627円、4本以下の場合は29,350円と、残存歯を有する患者の医療費は少ないという研究結果が公表されている。すなわち、高齢者の歯科医療を充実させれば、結果として国民総医療費を節減することが期待できる。
① 高齢者(65歳以上)における残存歯薮別の比較(図表17)

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以上のように寿命・健康状態・全身疾患に及ぼす口腔疾患の影響は大きく、これまでのようにむし歯を治療したり、歯を抜いて入れ歯を入れるといった局所的な治療に留まることなく、一口腔単位、 
さらには個人全体をトータルとして診るというように、患者に提供する歯科医療の役割は変化しつつある。

歯科医療工学技術の高度化と最先端歯科医療への応用の進展 <中略>

(4) 高齢杜会への対応とコミュニケーションの充実
健康長寿杜会の実現に不可欠であるQOLの向上を目指すためには、単に物理的な寿命を延ばすためだけではなく、歯科医療が高齢者の健康に貢献する要であることを確認し、人と人とのコミュニケーションを促進するために、在宅歯科診療など国民二ーズの高い以下の項目に力を注ぐべきである。
在宅歯科診療、障害者診療、歯列矯正、ブリーチング、口臭予防、セルフケア、アンチエイジング等

(5) 歯科医療機関、歯科医院のIT化の推進
近年の歯科医療におけるIT化は、患者データのデジタル管理等から、歯科医療のあり方に大きな変化をもたらし、国民医療の水準を向上させることが期待されていることから以下の項目等についてIT化を推進すべきである。
① 各種患者データのデジタル化・ネットワーク化による院内統合管理
各種データの保存と加工による治療計画の確立と各種シミュレーション(インプラント・根管治療)の実行
② 歯科医院・歯科技工所ネットワ-クによるデータの共有
各種患者データの伝送によるCAD/CAM技工、審美技工の実現
③ 医療機器の保守点検(リモートメインテナンス・機器の管理)
④ 電子カルテデータの共有と在宅患者との情報交換
⑤ ICカード(RFカード)による患者情報の共有化

<中略>

歯科医療産業の課題

国民のQOL向上に向けた歯科医療二ーズが高まる中、歯科医療機器産業は小規模企業により支えられている。一方では、生産・販売品目数約15万点、販売単位も年1個からという正に多品目少量という業種にあって歯科医療における一翼を担わなければならない。

<中略>

イノベーション強化のための推進策
国民の歯科医療機器に対する理解を深めるとともに、さらなる歯科医療技術革新を促進するために、歯科医療の特徴を盛り込んだ歯科独自の歯科医療機器産業ビジョンを作成し、日本歯科医師会、目本歯科医学会、目本歯科商工協会、各団体がイノベーション強化のための推進策を実施する。

(1) 国民への歯科医療啓発活動の推進
国民の健康向上に大きく寄与している歯科医療・口腔ケアを支えている歯科医療機器について、国民への啓発活動をさらに促進する。

(2) 歯科医療技術の国際的発信力の強化
歯科医療技術のグローバリゼーションに対応するために、デンタルショー・学術講演会・市民フォーラムから成る世界規模の臨学官産ジョイントミーティングを我が国で開催して、我が国の歯科医療技術の国際的発信カを強化する。
(3) 歯科医療技術革新における重点分野の選定と研究開発の促進による国際競争力の強化
我が国が世界をリードしている接着性充填材、Ti鋳造、再石灰化材料等の国際競争カのさらなる強化策と、我が国が後発となっている最先端歯科医療の核であるインプラント、CAD/CAMについては、重点集中投資策を早急に策定して歯科医療技術革新における国際競争力の強化を図る。

(4) 歯科医療技術革新における基盤整傭の促進
① "認証・承認の迅速化の促進"
新製品開発時における安全陸確保のために、多大なコストと時間を投入しなければならないことから、国民への新技術の普及が遅れる事態が懸念されるので、関係者による協議機関を早急に設立して解決を図る。
② "歯科医療器材の性能と安全性の保証システムの構築"
歯科医療器材の性能と安全性を担保し、薬事申請のプロセスを促進させるために、歯科医療器材の性能と安全性の保証システムの構築が必要である。
③ "特許取得戦略の策定"
特許取得は企業(メーカー)の主要な経営戦路の一つである。特許取得が国際的にますます激化していることから、産官学が協力して、国際競争力強化の方策を策定する。
④ "歯科医療器材審査基準の国際標準化の対応策への策定"
歯科医療器材のグローバルな市場戦路にとって、国際標準化は極めて重要な課題であることから、臨学官産の協力体制を確立する必要がある。
⑤ "歯科医療器械治験体制の整備"
歯科医師主導治験の推進と、認証・承認基準策定への協力体制を構築するためには、中核病院(拠点歯科医療機関)の体制整備をするとともに、治験を実施する歯科医療機関のネットワークを構築する。
⑥ "国際競争力強化のための企業の統合。協業の促進"
単独企業における経営革新・改善に加えて、国際競争力の強化という観点から、企業の統合・協業を産官の連携により促進する。

(5) 歯科医療技術革新の推進体制の構築
我が国の歯科医療機器産業の基盤整備や国際競争カに向けた取り組みに対する強化等の策定、また、研究関発段階テーマの歯科医療における位置づけについて、臨学産の早期協議の開催等を推進する必要がある。 

以上、歯科医療機器産業ビジョン−案−より、一般的な個所を抜粋し紹介させていただきました。
なお、歯科医療機器産業ビジョン−案−(コピー)をご入用の先生は、弊社社員、もしくは
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