東京医科歯科大学大学院 う蝕制御学分野 教授 田上順次先生の講演を拝聴させていただきましたので以下に要約させていただきました。
テーマ 「どうする日本の歯科医療」
医療格差が大きくなり、医療崩壊がおきている(週刊ダイヤモンド47号医療崩壊参照)
2004年日経BPの記事によると生涯を通しての受診率は98.9%と、ほとんどの人が何らかの機会に診療を受けているが、受診者の不満は77%と高く、詳細は治療効果への不満50,7%、治療の情報不足への不満44,1%、待時間が長い38,8%、痛みを伴う33,9%、Drの言葉態度24,2%となっており、結果として口腔心身症の患者が増えている。平凡社新書 歯医者が怖い(大塚ひかり)参照
健康に対する満足度調査では、身体の健康について70%の人がまあまあ満足しているが、お口の健康に対しては、50%以下となる。歯の色>口臭>歯並び>歯茎の状態(歯周病)>歯の痛み(虫歯)>歯のぐらつき>顎の痛みとなっている。
健康日本21の調査によると6020は達成しているが現状は8010です。また、国民の歯の健康に関する関心度はちょうど疾病と予防の間にある事がわかった。
1.栄養・食生活
2.身体活動・運動
3.休養(心の健康づくり)
4.たばこ
5.アルコール
6.歯の健康
7.糖尿病
・・・
歯科治療は80%の人が必要と思っていますが、実際に治療を受けている人は25%と低くその背景は・・・?
生活者の一般常識では歯は白くて当然ですが、歯科医療では金属が一番とされ、保険治療では金パラを使用している。
日本の保険医療は世界一安く、自費は世界一高い(5%の患者対象)
保険と自費の中間がない。(レジン充填3000円では安すぎて普及していない。)
足りないものは?
多様なニーズに応えるメニュー、個別化、個人の尊重であり
クラスJの発想が必要です。(1000円の差ですが、一般席が空いているのに、クラスJは満席ということもある。)
患者中心の歯科医療の提供・金パラとメタボン診療からの脱却・保険制度の見直し・情報公開などが上げられる。
クラスJの例として保険外レジンを上げてみると・・・
保険治療ではレジン充填を基本とし、すでにメタルのところは保険外で白くすることをあらかじめ勧めると(咬合面3万円、隣接面5万円ぐらい)安い自費はその場で決まります。
両方の考え方
う蝕は、感染症→外科的治療=Drが担当
う蝕は、生活習慣病→内科的治療=衛生士が担当
を行い、新しいサービスを提供していくことで受動的受診から能動的受診へ意識の変革を図ることが重要であり、ちょっとした喜びの治療が受動的歯科受診から能動的歯科受診へと結びつきます。
以上講演を拝聴し、考え方はいろいろあると思いますが、クラスJの発想という表現はわかりやすく、特に能動的歯科受診を図るための、ビジョン、コンセプトや環境及び仕組みの必要性を改めて考えさせられました。先生はどう思われますか?






